1998/7/29 赤桐(2018/9/12改訂)
シットヘッドはヨーロッパの各地でプレイされているゲームです。Palace、Karma、China Hand、Ten-Two Slideなどとも呼ばれます。 フィンランドでは同種のゲームをPaskahousuという名前でプレイしていますす。
トリックテイキングゲームにも大貧民にも似たところのあるゲームですが、ゲームの目的は手札をなくすことにあり、 うまくカードが出せないと、出ているカードを全部取らなければなりません。 (この種のゲームをJohn McLeod氏はビーティングゲームと呼んでいます。 伝統的なルールブックにはあまり紹介されていませんが、ヨーロッパ各地でいろんな種類のものが盛んにプレイされています。)
ほとんど運だけのゲームですが、それにしては大変楽しめるゲームです。
ルールは主にPagat.comによります。
2人〜6人。
普通の52枚のトランプを使います。6人プレイのときは2枚のジョーカーも加えます。
カードのランクは高いものから順に、 A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2です。 ただし2と10は特殊カードです。
最初のディーラーは任意の方法でランダムに決めます。ディーラーはディールごとに時計回りに交替します。
ディーラーは次のようにカードを配ります:
1)まず、各プレイヤーの前に3枚ずつまとめて裏向きにカードを配ります。この3枚は重ならないように横に並べて置きます。
2)次に、また3枚ずつまとめて配りますが、カードは表向きにして、裏向きの各カードの上に置きます。この3枚はすべてのプレイヤーが見ることができるようにしておきます。
今まで配られた6枚のカードをテーブルカードと呼ぶことにします。テーブルカードのうち裏向きのものはプレイヤーも見ることはできません。
3)最後に、これらのカードとは別に、各プレイヤーに3枚ずつまとめてカードを配ります。これは手札となるので、各プレイヤーはこれを手にとって見ながらプレイします。
4)配り残りのカードは、テーブル中央に裏向きに置きます。これが山札となります。
プレイが始まる前に、各プレイヤーは表向きのテーブルカードと手札を何枚でも交換することができます。
最初にプレイするプレイヤーは、最初に3のカードを表向きに配られたプレイヤーです。3が表向きのカードの中にないときには、自分の手札に3があると最初に言ったプレイヤーが、最初にプレイします。もし3が手札になければ、4のカードについて同様の手続きを取ります(つまりまず表向きに配られたカードを調べ、なければ手札を調べます)。4もなければ、5、6...と調べていきます。
最初のプレイヤーは、1枚のカードか同じランクの何枚かのカードをテーブルに置きます。プレイが終わったら、手札を3枚に戻すために山札から何枚か取ります。
プレイは時計回りに行われます。各プレイヤーは1枚または同じランクの何枚かのカードを手札から出します(最初のプレイヤーと同じ枚数でなくてもかまいません)。出すカードは、直前にプレイされたカードのランクと同じか、それより上のランクのカードでなければなりません。プレイして手札が3枚より少なくなったら、3枚になるように山札から補充します。
上記のように出せるカードがない場合や、出したくない場合には、今までにプレイされたカード(これを捨て札の山と呼ぶことにします)を全部取って手札に加えなければなりません。そのあとは、次のプレイヤー(左隣のプレイヤー)が自由に1枚のカードか同ランクの何枚かのカードを出し、同様にプレイを続けます。
プレイが終わって手札が3枚より少ない場合には、必ず山札から補充しますが、十分な山札がない場合には、あるだけ補充するだけです。全く山札がなくなってもプレイは続きますが、補充は行わなくなります。
自分の番のときに、手札が1枚もない場合には、表向きのテーブルカードからプレイします(手札に加えるわけでなく、直接プレイを行います)。テーブルカード2枚以上が同じランクで、出すことができるランクのときは、その2枚(以上)を一度にだすこともできます。テーブルカードから出せるカードがない場合(や出したくない場合)には、捨て札の山を全部取って手札にしなければなりません。この場合、表向きのテーブルカードを1枚手札に加えます。手札が再び全部なくなるまで、テーブルカードを出すことはできません。
自分の番のときに、手札も表向きのテーブルカードもない場合には、裏向きのテーブルカードの一番上のカードを1枚表にしてプレイします。これが正しいプレイである場合(直前のカードと同じランクかそれ以上の場合)には、そのままプレイが続けられます。そうでない場合には、捨て札の山を全部取って手札にしなければなりません。プレイした裏向きのテーブルカードも手札に入ります。
手札もテーブルカードもなくなったプレイヤーはプレイから抜けます(ただし、最後に裏向きのテーブルカードをプレイした場合、それが正しいプレイでなかった場合には、捨て札の山を手札にすることなるので、抜けることはできません)。こうしてプレイを続けて、最後に残ったプレイヤーの負けになります。負けたプレイヤーはシットヘッドと呼ばれます。
2のカード: いつでもプレイできます。2のカードのあとには、どのカードでもプレイすることができます。
10のカード: いつでもプレイできます。プレイされたら、捨て札の山は全部取り除かれて、プレイで使われなくなります。そのあと、10を出したプレイヤーが、もう1度、自由にプレイを行うことができます。
4枚のセット: 同じランクの4枚のセットを一度にプレイしたり、前にプレイしたカードと合わせて、捨て札の山の上部に同じランクの4枚のセットができた場合、10のカードを出したときと同じように、捨て札の山は取り除かれ、4枚のセットを作ったプレイヤーがもう一度自由にプレイします。
ジョーカー: ジョーカーは6人プレイのときだけ使われます。ジョーカーはいつでもプレイできます。ジョーカーをプレイするとプレイの順序が変ります(時計回り→反時計回り、反時計回り→時計回り)。次のプレイヤーは、ジョーカーの前に出されたカード(つまり自分の出したカード)と同じかそれ以上のランクのカードを出さなければなりません。最初にジョーカーがプレイされると、逆回りになり、次のプレイヤーはどのランクのカードでも出すことができます。
2019年10月5日になかよし村で2回目のプレイをしました。
最初のプレイの時には、最初にプレイした人の出した枚数と同じ枚数を出さなければならないという間違ったルールでやっていたため、 あまり面白くありませんでした。
今回は正しいルールでやったため、プレイがスムーズに進みました。あまり考えなくて良い(というか、考え過ぎないほうがよい)ゲームですが、 とても楽しめました。リラックスして楽しむにはお勧めのゲームです。