2006/8/5(2022/7/4訂正) 赤桐
米国でプレイされているゲームです。タロットゲームがもとになっているドイツのゲームが伝わり、ルールが変わってきたもののようです。ソロ(Solo)やスラッフ(Slough, Sluff)とも呼ばれます。
ルールは主にDavid Parlett氏の"Oxford A-Z of Card Games"やAlterb H. Morehead氏の"Official Rules of Carad Games" によります。
3人。
通常の52枚のカードから、各スートの2〜5を除いた、36枚のカードを使います。
各カードには次のような点数があります。
A | 11点 |
10 | 10点 |
K | 4点 |
Q | 3点 |
J | 2点 |
これ以外のカードは0点です。
各スートのカードの強さの順位は強いものから順に:
A、10、K、Q、J、9、8、7、6 となります。
最初のディーラーは任意の方法で決めます。次回からは、ディーラーは時計回りに交代します。
ディーラーは、各プレイヤーに4枚ずつまとめて配り、次に3枚ずつ配り、最後に4枚ずつ配ります。そのあと残りの3枚はテーブルに裏向きに置きます。これはブラインド(Blind)と呼ばれます。ブラインドはプレイが終わるまで使用されません。
ディールが終わると各プレイヤーは自分の手札を見てビッドをします。ビッドはディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順に行います。
ビッドの時には後述する6種類のビッドのいずれかを行うか、パスをします。
誰かがビッドをしたら、その後のプレイヤーはそれより強いビッドをするか、パスをしなければなりません。一度パスをするともうビッドはできませんが、そうでなければ何度でもビッドできます。
最後にパス以外のビッドを行ったプレイヤーがビッダーになります。
なお、全員がパスをした場合には、ディーラーが交替して配り直しとなります。
後ろに記述しているほど強いビッドになります。
ビッダーはハート以外のどのスートでも切札として選ぶことができます。1人で61点以上を取るとプレイ成功となります。
ハートが切札になります。1人で61点以上を取るとプレイ成功となります。
切札なしでプレイします。ビッダーは1点も取らないと成功になります(点数を含まないトリックは取ってもかまいません)。
ビッダーはどのスートでも切札として選ぶことができます。1人で80点以上を取るとプレイ成功となります。ただし、ハートが切札の場合には74点以上で成功となります。
ミゼールと同様に、切札なしでプレイし、ビッダーは1点も取らないと成功になります(点数を含まないトリックは取ってもかまいません)。
ビッダーは、自分の最初のプレイの直前に、手札をすべて表向きにしてテーブルに並べます。
ビッダーはどのスートでも切札として選ぶことができます。1人で120点全部を取るとプレイ成功となります(全トリックを取る必要はありません)。
コール・ソロのとき、ビッダーは、切札を決める前に、特定の1枚のカードを要求することができます。例えば「ハートのA」というようにです。持っているプレイヤーはそれをビッダーに渡さなければなりません。ビッダーは自分の手札から自由に1枚を代わりに渡します。もしそのカードがブラインドの中にあったら、交換は行われません。
ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードを行います。
トリックテイキングゲームのルールに従ってプレイします。
プレイの後、ビッダーは自分の取った点数を合計します。ミゼールとスプレッド・ミゼール以外のビッドの場合、ブラインドの中のカードの点数もビッダーのものとなります。
ビッドの種類ごとに得点は次のようになります。
61点以上取ったときには、60点を超える1点ごとに2ゲームポイントずつ、ビッダー以外の各プレイヤーはビッダーに支払います。例えば64点を取った場合は 4 x 2 = 8ゲームポイントをビッダー以外の2人が支払い、ビッダーは合計16ゲームポイントを受け取ることになります。
60点の時には引き分けで、支払いはありません。
59点以下のときには、60点より少ない1点ごとに2ゲームポイントずつ、ビッダーがビッダー以外の各プレイヤーに支払います。例えば57点だった場合には、3 x 2 = 6ゲームポイントずつビッダーが他の2人に支払うので、合計12ゲームポイント支払うことになります。
ソロの時と同様に得失点を計算しますが、60点を超える1点ごと、または60点より少ない1点ごとに、2ゲームポイントではなく3ゲームポイントとして計算します。
ほの他のビッドでは、そのビッドが成功したときには、ビッドの種類によって決められているゲームポイントを、ビッダー以外の各プレイヤーはビッダーに支払います。そうでない場合は、同じゲームポイントをビッダーがビッダー以外の各プレイヤーに支払います。
ゲームポイントは次のようになります。
ミゼール | 30 ゲームポイント |
ギャランティー・ソロ | 40 ゲームポイント |
スプレッド・ミゼール | 60 ゲームポイント |
コール・ソロ(ハート以外が切札の場合) | 100 ゲームポイント |
コール・ソロ(ハートが切札の場合) | 150 ゲームポイント |
ゲームがいつ終わるかについての決まりはありません。
やはり、米国でプレイされているゲームです。シックス・ビッド・ソロと同じようにプレイしますが、ビッドと得点が次のように違います。
以下の3種類だけです。
ハートを切札にします。プレイの前に、ビッダーはブラインドを手札に加え、自由に3枚を捨て札することができます。1人で61点以上を取るとプレイ成功となります。
ビッダーはハート以外のどのスートでも切札として選ぶことができます。1人で61点以上を取るとプレイ成功となります。
ハートが切札になります。1人で61点以上を取るとプレイ成功となります。
61点以上取ったときには、60点を超える1点ごとに1ゲームポイントずつ、ビッダー以外の各プレイヤーはビッダーに支払います。
60点の時には引き分けで、支払いはありません。
59点以下のときには、60点より少ない1点ごとに1ゲームポイントずつ、ビッダーがビッダー以外の各プレイヤーに支払います。
フロッグと同様ですが1点ごとに2ゲームポイントとなります。
フロッグと同様ですが1点ごとに4ゲームポイントとなります。
2006年8月6日にプレイしました。この種のゲームの中では非常に普通のゲームですが、バランスの取れたゲームです。
ビッドの種類は、多すぎず少なすぎず、いい感じです。プレイは興味が十分あるが、難しすぎないというところだと思います。
ただ手札の交換がないので、ソロやハート・ソロ以外のビッドを試みるチャンスが少なく、地味な展開になることが多いように思われました。
2022/7/4 プレイでリードされたスートがなかった時のルールが間違っていたので訂正しました。切札があれば必ず出さなければなりません。