2012/11/3 赤桐
スペインや中南米で盛んにプレイされていたことがあるそうです。トリックテイキングゲームです。なお、オンブルの一種をスパニッシュ・ソロと言うこともありますが、別のゲームです。
ルールは、David Parlett氏の著書"The Penguin Book of Card Games"(2008)によります。
3人
通常の52枚のトランプから、各スートの10、9、8、2を除いた36枚のカードを使用します。
カードの強さの順位と点数は次の通りです。
強さの順位 | 7 | A | K | Q | J | 6 | 5 | 4 | 3 |
点数 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
各トリックの勝者は、さらに1点を獲得します。点数の合計は72点になります。
各スートの7のことを、マリーラ(Mallilla)と呼びます。
最初のディーラーは任意の方法で選び、反時計回りに交代します。
ディーラーの右隣から反時計回りに各プレイヤーに4枚ずつ12枚のカードを配ります。
ディーラーの右隣のプレイヤーから反時計回りにビッドを行ないます。
ビッドは何巡でも行われますが、誰かがビッドを始めた後は、今までのビッドより強いコントラクト(ビッドの種類)しかビッドできません。
ビッドをしたくなければパスをしますが、このとき1ゲーム点のポーカーチップをテーブルに出さなければなりません。これがプールになります。一度パスをすればそれ以後はビッドに参加できません。
最後にビッドしたプレイヤーがソロイストになります。全員がパスをしたときは、ディーラーが切札を決めます。
コントラクト(ビッドの種類)は弱いものから順に次の通りです。ビッドでは、コントラクトの名前を宣言します。ダイアモンドを切札にする時は、そのあとに「ダイアモンド」と付け加えます。ダイアモンドを切り札にしないときは、切札の名前は宣言しません。同じ種類でも、「ダイアモンド」が付いたものは、付かないものより強いコントラクトになります。
37点かそれ以上取るという取るという宣言です。ディーラーの左隣のプレイヤーなら、36点かそれ以上でかまいません。
2ゲーム点のビッドになります。切札がダイアモンドなら、4ゲーム点です。
全トリックを取るという宣言です。
プレイの前に、特定のカードを指定して、それを持っているプレイヤーからそのカードをもらい、代わりに手札から自由に1枚をそのプレイヤーに裏向きに渡します。
8ゲーム点。切札がダイアモンドなら、12ゲーム点。
全トリックを取るという宣言です。カードの交換はありません。
16ゲーム点。切札がダイアモンドなら、20ゲーム点。
プレイの前に、ソロイストは切札をどのスートにするかを宣言します。「ダイアモンド」を宣言した時はダイアモンドを切り札に品描ければなりません。そうでないときは、ダイアモンド以外のどのスートでも切り札にできます。全員がパスをしたときは、ディーラーが切札を決めます。
常にディーラーの右隣のプレイヤーが最初のリードをします。プレイは反時計回りに行われます。
プレイの仕方はブリッジなどとまったく同じです。つまり:
さらに、ソロイストがいるときには、次のようなゲーム点のやり取りを行います。
ソロイストがいないときは、最も低い点数のプレイヤーが最も高い点数のプレイヤーに2ゲーム点を支払います。(最も低い点数が2人同点のときは1ゲーム点ずつ支払い。最も高い点数が2人同点のときは1ゲーム点ずつ受け取り。3人が同点の時は収支なし。)プールは誰も貰いません。
得点の、プールの扱いおよびソロイストのいないときのゲーム点は、David Parlett氏と私の推測です。