1995/10/22 赤桐
David Parlett氏の創作したカードゲームです。ウェルチ(ウェールズの)ホイストという名前は、スコッチ・ホイストというカードゲームに少しだけ似ているということからつけたようです。
3人がベストですが、それ以上の人数でもプレイできます。
3人〜4人のときは52枚のカードに2枚のジョーカーを加えたものを2組使います。つまり108枚のカードを使います。5人〜6人のときは3組(162枚)、7人〜8人のときは4組(216枚)というように、2人増えるごとに1組ずつ追加します。
使用するカードのセットの裏模様や色は同一でなくてもかまいません。
カードは配られません。カードはプレイヤー全員によってシャッフルされ、テーブルの中央に裏向きに置かれ、山札となります。
各プレイヤーは、自分の番のとき、次のうち1つを行います。
リードが行われたときには、他のプレイヤーは、上記のようなプレイとは別に、リードしたプレイヤーの左隣から時計回りに1人ずつ、手札から1枚を出してトリックテイキングゲームのプレイを行います。
リードされたスートのカードが手札にあれば、必ずそれを出さなければなりません。つまり、フォローの義務があります。ただし、通常のトリックテイキングゲームと異なり、フォローできない場合、つまりリードされたスートのカードが手札にない場合には、プレイは行わず、「パス」という宣言を行います。
ジョーカーをリードする場合は、どのスートをフォローさせるかを宣言します。
他のプレイヤーがリードしたときには、ジョーカーは常にフォローすることができます。つまり、ジョーカーを持っている場合は、リードされたスートを出すか、ジョーカーを出すかのどちらかをしなければなりません。
このゲームには切札はありません。カードの強さはA、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2の順です。1番強いカードを出したプレイヤーは、そのトリックで出たカードをすべて取って、自分のそばに置いておきます。このカードはもうプレイには使用しません。
カードを2組以上使うので、全く同じカードが2枚以上ありますが、同じカードが同じトリックに出た場合は、最初に出たカードの方が強いとみなします。
ジョーカーは10と同じ強さのカードとして扱われます。ジョーカーと10が同じトリックに出た場合には、最初に出た方が強いカードとみなします。
通常のトリックテイキングゲームと異なり、次にプレイを行うプレイヤーはリードしたプレイヤーの左隣になり、前記のように、山札から1枚取るかリードを行うかのどちらかを行います。
山札がなくなると、山札から取るというプレイは行えないので、必ずトリックのリードを行わなければなりません。
すべてのプレイヤーの手札がなくなるまで、プレイが行われます。
トリックで取ったカードの点数の合計が得点になります。ジョーカーと10のカードは10点となり、その他のカードはすべて1点です。2組のカードを使うときには全部で216点となります。
フォローできるカードがあるのにパスをすること、すなわち「リボーク」、が許されるというルールです。
ただし、トリックに勝ったプレイヤーは、パスをしたプレイヤーの1人に、「チャレンジ」を行うことができます。チャレンジをされたプレイヤーは、手札をすべてチャレンジしたプレイヤーに見せなければなりません。
もし、チャレンジされたプレイヤーがリボークをしていれば、手札のすべてはチャレンジをしたプレイヤーのものになります。このカードはトリックで勝ったカードと同様に扱われます。
リボークしていない場合は、そのトリックに出たカードはすべて、チャレンジされたプレイヤーが取っていきます。