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マリグリア(Mariglia)

2023/12/2 赤桐

イタリア領サルデーニャ島でプレイされているトリックテイキングゲームです。 特に島の北部や中部で盛んにプレイされています。

ボティファーラ(Botifarra)マニーレン(Manillen)と同系統のゲームですが、会話が可能という特徴的なルールがあります。

ルールは主にPagat.comによります。


人数

4人。向かい合った2人がパートナーになります。

カード

40枚のイタリアのジェノバ・パターンのカードが使われます。 このカードはスペード、ハート、ダイアモンド、クラブのスートを持ち、各スートは以下のカードが含まれます(強い順に書いています)。

7(マリグリア/marigulia)アッソ(1/asso/エース)レ(R/re/キング)ファンテ(V/fante/ジャック)ドンナ(D/donna/クイーン)

普通のトランプを使うときは、10を抜いてください。

各カードには次の点数があります。

カード 点数
7(マリグリア) 5点
アッソ(エース) 4点
レ(キング) 3点
ファンテ(ジャック) 2点
ドンナ(クイーン) 1点
その他のカード 0点

さらに、1トリック取得につき1点が追加でもらえます。 全点数は70点になります。このゲームの目的は、できるだけ点数をたくさん取ることです。

ディール

最初のディーラー任意の方法で決めます。 次回からは、反時計回りに交代します。

ディーラーは、右隣のプレイヤーから反時計回りに、5枚ずつまとめて2回配ります。

ディーラーが最後に自分に配るカードの中にカードの束の一番下にあったカードが含まれますが、そのカード(il trionfo)は表向きにします。 このカードのスートが切札になります。

また、このカードが点数のあるカードである場合、ディーラーのチームは直ちにその点数を得点します。 (この得点があっても、プレイでそのカードを取得したチームはその点数を普通に得点できます。)

表になったカードは、得点のあと、ディーラー手札に入れます。

プレイ

ディーラーの右隣のプレイヤーが最初のリードを行い、反時計回りにトリックテイキングゲームのプレイを行います。

プレイの規則は次のようになります:

  1. リードされたスートのカードがあれば、そのスートのカードを出します(2枚以上あるときはそのうちどれを出してもかまいません)。
  2. なければ、他のどのスートのカードを出してもかまいません。
  3. 切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーがトリックに勝ちます。
  4. 切札が出ている場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。
  5. 勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。

上記の規則を守ったうえで、可能なら次の規則も守らなければなりません。

得点

プレイが終わると、各チームは取ったトリックにあるカードの点数を合計します。 さらに、取った1トリックごとに1点を加算します。

全点数の半分の35点より多くの点数を取ったチームは、35点を越した分の点数が得点になります。 例えば50点とった場合は、50-35=15点の得点になります。35点以下のチームには得点はありません。

ゲーム

どちらかのチームの得点の累計点が決められた点数になったら、ゲーム終了となります。

累計点には、切札を決めるときのカード(il trionfo)の得点も含みます。 このカードの得点で決められた点数に達したら、そのチームの勝ちとなり、プレイは行いません。

ラバー

通常、先に2ゲーム勝ったチームが、ラバーに勝ったことになり、プレイはすべて終了します。

なお、Pagat.comの筆者によれば、ゲームの点数を45点にするか、最初の2ゲームは35点にして最後の1ゲームは45点にするのがお勧めだということです。

会話

プレイ中に、手札やプレイについての会話をすることができます。 普通のルールでは、これができるのは、リードしようとしているチームだけです。

会話することができるのは、手札の内容とプレイに対する要求です。 会話は何度でも可能です。 例えば次のような会話ができます。

質問に対しては正しい答えをしなければなりません(答えを拒絶するのは可能)。 要求に対しては応えなくてもかまいません。


バリエーション


2023年12月2日、なかよし村でプレイしました。

ボティファーラ(Botifarra)マニーレン(Manillen)と同様に、緻密なプレイができるシステムですが、 やはり会話ができるというのが新鮮で、非常に興味深く遊べました。

ディフェンスをあまり考えなくてもよい状況ならば、2人の情報をどんどん公開して、ブリッジのダミーを使ったプレイのような事ができるようです。