2010/5/1 赤桐
米国のゲームです。第2次世界大戦のときにアメリカ陸軍で生まれたゲームのようです。
トリックテイキングゲームで、オーヘルに似ていますが、ビッドした通りのトリック数を取るのではなく、できるだけ多くのトリック数を取ることが目的になります。スペードとも似ています。
このゲームは1960年台、ベトナム戦争のころにできた、新しいバックアレイのゲームです。
4人。向かい合った2人がパートナーになります。
普通の52枚のトランプにジョーカー2枚を加えます。2枚のジョーカーは区別できなければなりません。1枚をビッグ・ブルーパー(blooper/blooker)とし、もう1枚をリトル・ブルーパーとします。この2枚のブルーパー(ジョーカー)は必ず切札になります。
切札以外の各スートの強さは(強)A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)です。
切札では、(強)ビッグ・ブルーパー、リトル・ブルーパー、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)の順になります。
最初のディーラーは任意の方法でランダムに選びます。次回からは時計回りの順に交代します。
カードはディーラーの左隣から時計回りに1枚ずつ配ります。最初のディールでは各プレイヤーに13枚ずつ配りますが、次のディールからは配る枚数を1枚ずつ減らします。13ディール目では1枚だけ配ることになりますが、次の14ディール目も1枚だけ配り、そのあとは配る枚数を1枚ずつ増やしていきます。26ディール目に13枚ずつ配ったら、このディールでゲーム終了です。
ディーラーはカードを配ったあと、配り残りのカードの中の一番上のカードを表向きにします。このカードのスートが切札のスートになります。もしブルーパー(ジョーカー)が表になったら、切札なし(ノートランプ)でプレイされます。この場合、もう1枚のブルーパーを配られたプレイヤーがいたら、それを表にして捨て、その代わりに配り残りの次のカードをもらいます。
ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに1人ずつ、自分の取る予定のトリック数を自由にビッドしていきます。1トリックも取る予定がないときはパスとビッドします。ビッドは一人1回だけです。他のプレイヤーより大きいビッドをする必要はありません。パートナー2人のビッドの数を合計したものがそのチームのビッドとなります。パスは0と数えます。
パートナーと合わせて全トリックの数より多くなるビッドを行うことはできません。
パートナーと合わせて全トリックを取る予定のときはボード(board)とビッドします。誰かがボードをビッドしたあとに、他のプレイヤーがボードをビッドすると2倍ボード(double board)になります。3人目にボードをビッドすると3倍ボード(triple board)になり、4人目にボードをビッドすると4倍ボード(quadruple board)になります。
パートナーのどちらかがボードをビッドしたら、そのチームのビッドはビッドしたときの倍数のボードになります。パートナー2人がボードをビッドした場合は、ビッドしたときの倍数の大きいほうのボードがそのチームのビッドになります。
全員がパスをビッドした場合に限り、このディールはプレイされないで、次のディールに移ります。次のディールでは、ディーラーは交替しますが、配る枚数は同じにします。
トリックテイキングゲームを行います。最初のリードは最も大きいビッドを行ったプレイヤーです(ボードが最も大きいビッドになります)。ビッドが同数ならば、最初にその数をビッドしたプレイヤーがリードを行います。ただし、ボードを何人かビッドしていた場合は、最後にボードをビッドしたプレイヤーがリードします。
プレイのルールは次のようになります:
ただし、切札をリードすることができるのは次の場合だけです:
また、ブルーパー(ジョーカー)がリードされた時には次の特別ルールがあります:
プレイが終了したら、各チームはパートナー2人の取ったトリック数とそのチームのビッドを比べて、次のように得点します。
ボード以外のビッドの場合:
ボードのビッドの場合:
26ディール行ったらゲーム終了です。このときに、合計点数の最も多いチームが勝者です(引き分けの場合もあります)。
ビッドが終わった後でも、味方のボードのビッドに対して、2倍ボードをビッドできるというルールです。相手のビッドに対しては2倍ボードなどはビッドできなくなります。このため3倍ボード、4倍ボードは存在しません。
2倍ボードの点数は、1トリックにつき15点となります。
6枚以上配られたとき、ボストンというビッドが可能。これは、最初の6トリックを全部そのチームが取るというビッドで、成功すれば100点と、そのあとの1トリック獲得ごとに1点。失敗すれば100点失点。
ちょうど4枚配られた時だけのルールです。各スート1枚ずつ持っているプレイヤーは通常のビッドとは別にレインボーを宣言することができます。
レインボーを宣言したプレイヤーは1トリック以上自分で取ることができれば40点の得点となり、取ることができなければ40点の失点となります。これは通常のビッドの得点とは別につきます。
レインボーを宣言したプレイヤーは、最初のリードを行います。2人以上いたら、最初にレインボーをビッドしたプレイヤーがリードします。
ちょうど7枚配られたときだけのルールです。手札を見ないでビッドしなければなりません。ボードのビッドをすることはできません。
プレイに成功したら、ビッドしたトリック1つについて2点と、ビッドしたより多く取ったトリック1つについて1点を得点。失敗したら、ビッドしたトリック1つについて2点の失点。
3人や5人で個人戦を行うこともできます。3人のときは普通どおり13枚から配り始め13枚に戻ります。5人のときは10枚から始めて10枚で終わるので20ディールになります。
ビッグ・ブルーパーをリードしたとき、パートナーはどの切札を出してもよいというルールです。
常に13枚配るというやりかたもあります。
1枚配るディールを1回だけにして、25ディールでゲームとするやりかたもあります。
これは1940年台に生まれた、バックアレイの古いルールです。
2人〜4人。個人戦です。
普通の52枚のトランプを使います。2は必ず最強の切札になります。
切札以外の各スートの強さは(強)A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)です。
切札では、(強)2、A、K、Q、J、10、9、8、7、6、5、4、3、2(弱)の順になります。
最初のディーラーは任意の方法でランダムに選びます。次回からは時計回りの順に交代します。
カードはディーラーの左隣から時計回りに1枚ずつ配ります。最初のディールでは各プレイヤーに13枚ずつ配りますが、次のディールからは配る枚数を1枚ずつ減らします。13ディール目では1枚だけ配ることになりますが、次の14ディール目も1枚だけ配り、このディールでゲーム終了とします。
ディーラーはカードを配ったあと、配り残りのカードの中の一番上のカードを表向きにします。このカードのスートが切札のスートになります。2が表になったら、ダイアモンドが切札です。4人ゲームの最初のディール、つまり全カードを配ってしまう場合には、ディールの前にカードをカットして表示されたカード(上半分の束の一番下のカード)のスートを切札にします。
ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに1人ずつ、自分の取る予定のトリック数を自由にビッドしていきます。1トリックも取る予定がないときはパスとビッドします。ビッドは一人1回だけです。他のプレイヤーより大きいビッドをする必要はありません。
全員がパスをビッドした場合に限り、このディールはプレイされないで、次のディールに移ります。次のディールでは、ディーラーは交替しますが、配る枚数は同じにします。
トリックテイキングゲームを行います。最初のリードは最も大きいビッドを行ったプレイヤーです。ビッドが同数ならば、最初にその数をビッドしたプレイヤーがリードを行います。
フォローのルールは次のようになります:
切札以外がリードされたとき:
切札がリードされたとき:
切札が出ていない場合は、リードされたスートの最も強いカードを出したプレイヤーが勝ちます(トリックを取ります)。切札が出ているた場合は、最も強い切札を出したプレイヤーが勝ちます。勝ったプレイヤーが次のリードを行ないます。
なお、2はダイアモンドではなく切札のスートに属することに注意してください。
(パートナーシップ・バックアレイのような、切札のリードについての制限はありません)。
プレイが終了したら、各プレイヤーは取ったトリック数とビッドを比べて、次のように得点します。
ビッドしたトリック数が全トリック数より少ない場合:
全トリック数と同じ数をビッドした場合(これをボードと呼びます):
ただし、配られる枚数が1枚だけの場合には次のように得点計算します。
14ディール行ったらゲーム終了です。このときに、合計点数の最も多いプレイヤーが勝者です(引き分けの場合もあります)。